福岡市立学校から夾竹桃が消える

 福岡市の教育委員会は、「夾竹桃に毒があるので撤去してほしい」という一通の匿名投書がきっかけで、全ての市立学校の夾竹桃を伐採することにした、というニュースをみて我が目と耳を疑った。

 夾竹桃といえば、街路や公園で、初夏から真夏にかけてきれいな花を咲かせるおなじみの木である。
 広島市では、原爆による焦土からいち早く咲いて市民に希望を与えた花として、市の花に指定され平和の象徴的存在になっている花でもある。

 夾竹桃には毒があることはよく知られていることであるが、この他にも有毒物質を含んだ植物は、学校や公園等子供たちの身近なところにたくさんあるのに、なぜ夾竹桃だけなのか理解に苦しむ。
 子供が口にすると危険だから、という理由で夾竹桃を全て伐採すると言うのなら、彼岸花、スズラン、水仙、アジサイ等々他の有毒物質を含んだ植物もいずれ撤去しようというのだろうか。それとも「危ないから撤去してほしい」という投書(要望)があれば、逐次撤去していく方針なのだろうか。

 それにしても不可解なのは、今になって何故夾竹桃なのか、である。
 夾竹桃に有毒物質が含まれているので口してはいけないことくらいの常識を、学校の先生や教育委員会の関係者は、今まで知らなかったのだろうか。

 どうやら教育委員会は、他にも有毒植物が学校や公園、家庭等に一杯あることを知らない無能振りを、図らずも天下にさらけ出した格好になってしまったようだ。
 それだけではない、植物には有毒成分を含んだものが身の回りにたくさんあることを子供に教育することの大切さを置き去りにし、危険なものはすべて取り除くという事なかれ主義で後ろ向きの姿勢が浮き彫りになったようだ。

 福岡市立小・中学校の花壇や校舎の周りから、植物が消えてしまわないことを祈るのみ。
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by matutaka31 | 2009-12-17 18:15 | 思いのまま | Trackback | Comments(8)
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Commented by tenpai8 at 2009-12-18 15:55 x
衆愚教育に驚きましたね。小学校の登校路沿いの藪土手には、あの強烈なハゼの木が一杯野放しのままであるのに、夾竹桃をネコソギとは、アホも此処まで来たか! 絶句するばかりです。夾竹桃を口にする程の子供は、今の飽食の時代にある筈も皆無!  タッタこれだけのことが教育者の判断に無いとは、世直しはこの辺から出直しですね。
Commented by matutaka31 at 2009-12-18 22:02
tenpai8さん まったくそのとおりです。
子供に、何が危険か、その危険から身を守るにはどうしなければならないかを教えるのが、家庭および学校における教育だと思いますね。
福岡市の教育委員会や教員の慌てぶりが、滑稽で、情けなくなります。 
 
Commented by ヒロピー at 2009-12-20 17:13 x
竜馬は 寝待ちの藤兵衛という 泥棒とともに行動していました。大事のときに 大活躍します。原爆の焦土にまっさきに、再生の旗印となった キョウチクトウ。 たった1通の投書で残念なことになるとは 極端にいえば 阿片でも痛み止めとして 利用もありでしょう
マツタカさんのいわれるように 教え説明することが職務でしょう。
Commented by matutaka31 at 2009-12-21 21:46
ヒロピー さん、最近一握りの住民パワーに押し切られ、本質を見失っているような現象が多いですね。
面倒なことは、避けて通る。これからの教育はこれで良いのか、と首を傾げたくなります。
NHKドラマ「坂之上の雲」が、なぜか新鮮に感じます。
Commented by yyyanoy at 2009-12-22 20:22
いかにも自分のことしか考えていない役人のすることだと思いなさけないです。
それも教育現場のものがこんなんでは。自分にとって即なくしていけばいいということなんですね。
Commented by matutaka31 at 2009-12-23 22:23
yyyanoyさん 私たちが若い頃、「月給泥棒」という言葉がはやりましたが、どうやら「税金泥棒」と言いたくなるような人たちが考えそうなことですね。

Commented by あああああ at 2014-01-24 03:17 x
例えば、青酸カリを誰の手にも届く所に
置くはずはないのに、それよりも毒性が強い夾竹桃が手に届くのは、たとえ、その危険性を教えたとしても、いかがなものかと
思います。
Commented by カピバラ at 2017-08-25 21:53 x
流石に夾竹桃は仕方ないかなと思います。
本人が気をつけていたとしても悪戯やいじめ等で
簡単に命を落とすでしょう。
その毒性はフグ毒と同程度、青酸カリの800~1000倍程。
又毒性の強い部位は根から樹皮、葉、花に至るまで「全て」です。
経口摂取の場合致死量は植物そのものの状態で0.2g程。
尖った葉の先の欠片で命に届き、
直接摂取せずとも触れたものを摂取する事での死亡事例もあります。
又周辺土壌が汚染され傷口に土が付いた場合等にも中毒症状が予想されます。その場合は流石に死ぬことは無いでしょうが。
何故取り扱いに免許が必要無いのかと頭を抱える代物ですので妥当だったと思います。
最も全ての伐採は、後に撤回されましたね。


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