映画「黒い雨」

 8月6日、66年前広島に人類史上初めて原子爆弾が投下されたこの日、私は「peace2011市民の集い」で、映画「黒い雨」 を観た。
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 この映画は、井伏鱒二の同名小説を今村昌平監督が映画化(主演:田中好子)した作品。
 昭和20年8月6日広島に原爆が投下されたとき黒い雨を浴びたため、その後の人生を狂わされてしまった一人の若い女性を中心に、被爆後遺症に苦しみ悩む人々の姿を赤裸々に描いた問題作である。

 原爆が落下傘で投下された瞬間の不気味さ、爆裂直後の惨状、逃げ惑う人々の情景・・・、当時10歳の私が66年前の8月9日、長崎で被爆した時のことを鮮明に思い出させる内容で、完全に66年前にタイムスリップしたように画面に吸い込まれてしまい、周りの座席に人が居ることすら気付かない状態になってしまった。
 被爆当時、原爆のことを「ピカドン」と言ったものだが、映画の中で人々が「ピカにやられた」と口癖のように語る場面は当時の被爆者の心情をそそのまま表したものである。 
 この映画は、被爆時の惨状を知ることが出来るだけでなく、その後の被爆後遺症に苦しむ人たちの生活苦を余すところなく描き出している。

 世界で唯一の原爆被爆と原発事故による被曝を経験させられることになってしまった悲劇の日本人、人類がコントロールできない怪物と共存していることの矛盾を、国民一人ひとりが改めて問い直し、国を挙げて見直すことを躊躇うときではないと思うのだが・・・。
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by matutaka31 | 2011-08-07 12:05 | 思いのまま | Trackback | Comments(10)
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Commented by dojyou38 at 2011-08-07 16:03
原爆は以ての外だが、原発についてもまだ全く未完成な科学だと思う。
今回の原発事故も実用化すべきでない未完成な科学を実用化したところに原因がある。
安全で最終な廃棄物処理システムが確立するまでは、実用化すべきでないと思う。
原子力の将来展望を全く否定出来ない以上、全ての研究を否定するのでなく、医学分野も含め安全なシステム開発の研究を続けるべきと思っています。
Commented by ikaton_prince at 2011-08-07 20:21 x
「はだしのゲン」というマンガを読んだことがあります。その中にも黒い雨のことが描かれていました。核兵器廃絶に向かわなければなりませんが、日本に近い国が核を持っているのは不気味ですね。
Commented by matutaka31 at 2011-08-07 23:01
dojyou38さんへ
人類が自然の脅威を制御できない以上、自然の脅威による放射能の危険から人の命と生活を守る手立てがない以上、人類と核は共存できないでしょうね。
Commented by ippu at 2011-08-08 08:27 x
≪原爆が落下傘で投下された瞬間の不気味さ≫
爆発後のキノコ雲の大きさを考えて、投下後の逃げる時間稼ぎに落下傘を使用したのですね。
Commented by matutaka31 at 2011-08-08 08:37
ikaton_prince さんへ
「はだしのゲン」は読んだことはありませんが、黒い雨の恐怖は想像できます。
≪日本に近い国が核を持っているのは不気味ですね。≫
もし、2・3の原発がミサイル攻撃を受けたら、日本は人が住めない国土になってしまいます。
Commented by hibochan at 2011-08-08 08:48 x
黒い雨は 観てませんが田中好子の演技が話題になってました。
ピカドンという言葉は 小さい頃聞いたことがありました。
明日は 八月九日
Commented by matutaka31 at 2011-08-08 08:59
ippu さんへ
アメリカは日本に原爆を投下する前、パイロットの訓練のため何度も原爆と同じ型の模擬原爆を、日本上空に投下しています。
4,5トンもある大型の原爆を投下すると、その反動で飛行機は大きく浮き上がるのでパイロットの操縦訓練が必要であったことと、爆発の衝撃を受けないため投下直後急反転する飛行訓練を、模擬原爆で何度も繰り返したようです。
Commented by matutaka31 at 2011-08-08 09:03
hibochan さんへ
おっしゃるように、主演田中好子の演技は、演技と思えない程見事でした。
明日は66回目の長崎原爆忌です。
いろんな思いを込めて、祈念式典に参加します。
Commented by taminamikawa1 at 2011-08-09 20:24 x
今日は長崎原爆の日です。
「黒い雨」のストーリーで分かりますように、長崎・広島の原爆投下がいかに苦しみと悲惨さをもたらすかを表現されておりますし、
また、
今回の福島原発事故は人間・科学技術の英知をもってしても、
自然の破壊力の前にはひとたまりもありませんでした。
長崎市長の平和宣言にありますように、脱原発・自然再生エネルギーへの転換こそ、残された唯一の道かも知れません。
Commented by matutaka31 at 2011-08-09 22:14
taminamikawa1 さんへ
福島原発事故は、安全宣言されていたものが自然の破壊力の前にひとたまりもなく破壊されることを示した、人類への警告だと思います。
自然の脅威はこれからも、過去に例のない想定外のものが、起こり得るでしょう。
それでも原発は安全と言い切れるでしょうか。


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