日本の外交・防衛を考えさせられる

b0008825_11303872.jpg 九州市民大学3月講演は、元外務省次官、現立命館大学教授 藪中三十二氏による「東アジア情勢を展望しつつ日本の進路を考える」であった。
 日頃あまり聞くことが出来ない、日本が直面している外交上の深刻な諸問題の核心に触れる内容で、長年外交問題にたずさわって来た人でなければ話せないような内容であった。

 その内容は、仮にここに書いたとしても氏の思いを正確に伝えることは私には出来ないので書くつもりはないが、これからの日本外交の行く末を見守る判断材料にしようと思っている。
氏が強調した中で、私が特に関心を持ったのは次のような事柄であった。
①TPPと日本農業については、日本農業の技術と産物の品質に自信を持って活路を開くべきではないか。
②中国の軍事力増強に対する日米同盟の重要性。 国内では普天間問題に注目が集中しているが、中国の脅威に対しては嘉手納基地の重要性がはるかに重要な役割を担っていること。「核心的利益」と一部の要人が主張する東シナ海領有権問題に中国政府・海軍の動きが目立つ情勢に対し、尖閣諸島を守るため海上保安庁の監視船増強が必要なこと。
③北朝鮮が進めているプルトニウムから濃縮ウランへの核開発の強化の動きに注意しなければならないこと。
④北方領土問題はプーチン大統領就任6年間が解決のチャンスであること、そして領土問題解決に一方が 100点とることは現代の外交ではありえないこと。
⑤2012年はアセアン諸国をもっと大切にする外交をめざすべきである等々。

 私はこの講演を聴いてつくづく思ったのは、新聞・テレビの報道だけでは十分理解し難い最近の関係国の動向と日本の立場を、分かりやすく具体的説明されたことで大変参考になったことである。
 振り返って今の政治情勢を見ると、党利・党略、自己主張が何時までも続く国会論議と民主党内のまとまりのなさばかりが目に付き、ついイライラしてくる。
 世界は急速に変化・進化しているというのに、国会議員はどうして大局的な判断・行動が出来ないのか、本気で日本の将来を憂えているのだろうかと思うと、情けなくなってくる。

 講演が終って、ふと思った。
 民主党が唱え、且つ取り組んでいる「脱官僚」とはなんだろう?
 私が期待したのは、「官僚機構と業務のスリム化」であり、官僚がもつ膨大な情報と知識、そして長年の経験に基づく判断力をないがしろにすることではなかったはずだと。

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by matutaka31 | 2012-03-22 10:58 | 思いのまま | Trackback | Comments(9)
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Commented by hibochan at 2012-03-23 07:02 x
中々この種の講演会の機会がなく残念
薮中氏は 拉致の問題では よくみかけました。
これからは 外交問題が重要
外交音痴の噂を吹き飛ばしてもらいたいが 無理かも
Commented by ippu at 2012-03-23 10:16 x
≪日本の外交・防衛を考えさせられる≫
聴き甲斐のある講演会へ行かれたようでよかたですね。
脱官僚でなく、官僚を使いこなさねばなりませんね。
しかし、それだけの能力を有する政治家がいないのが現状でしょう。
Commented by matutaka31 at 2012-03-23 11:07
hibochan さんへ
最近の外交は、受身が多いようで、積極的な姿勢が見えないのが残念です。
党内の騒動や党間の揚げ足取りに明け暮れしている日本の姿は、外国の笑い種でしょうね。
どうしてこんな国になってしまったんでしょうか。
Commented by matutaka31 at 2012-03-23 11:12
ippu さんへ
久しぶりに溜飲が下がる思いでした。
この方のように大局的な判断を下せる有能な人が多いはずなのに、その力が集積されないのが今の日本の姿かも知れません。
残念なことです。
Commented by taminamikawa1 at 2012-03-24 06:39 x
日本は海に囲まれ、安全なような気がしますが、
周辺国を見ますと、虎視眈々と刃を向けている国が
多い。
自分の国は自分で守ることが必要ですね。
誰も守ってくれませんし、助けてくれませんので・・・。
Commented by matutaka31 at 2012-03-24 09:31
taminamikawa1さんへ
中国は領土主権を「核心的利益」と言う言葉で主張するようです。
これまでは台湾とチベットに使っていたそうですが、最近では南シナ海と東シナ海に使い始めています。
日本にとっては、尖閣諸島が対象になりますね。
Commented by dojyou38 at 2012-03-24 16:40
<官僚機構と業務のスリム化>その通りですね。
官僚機構と官僚を使いこなす政治家の出現が強く望まれます。
政治家の数を減らせば能力の無い政治家が篩いに掛けられるし、
政治家の数が少なければ少しはスピード感ある政治になるのではと思っています。
Commented by matutaka31 at 2012-03-24 21:39
dojyou38さんへ
官僚を上回る洞察力・判断力を持つ政治家が、少なくなったと言うことでしょうね。
クイズみたいな質問を繰り返す議員を、官僚は陰でせせら笑っているのではないでしょうか。
国会も、県議会も、地方自治体も、議員定数を大幅に減らすべきだと思います。
Commented by papahapon at 2012-04-01 02:29
敗戦と同時に国防まで放棄してしまった日本は
ロシア、中国、北朝鮮、韓国からなめられているみたいですね。
このままでは近い将来中国の「自治区」にされてしまうカモ?


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