世の中にはアッと驚く非凡な人がいるものだと、今更ながら、つくづく感心させられる。
先日、「福岡城とは何か」と題する、福岡市史講演会に仲間と参加した。
講演会の模様
日本の近代史における城の役割と特徴を見ながら、福岡城の存在を考えるのがテーマだったが、日本の城に関し造詣の深い3人の講師の話は、今までにない観点で福岡城について考察したのもで、大変興味深いものだった。
講演会が終って、童心に返ってみたかったと言ったほうが当たっていると思うが、テレビニュースで見た
「原寸大段ボール製蒸気機関車D51」が展示されているイムズに足を延ばした。
重量感を感じさせる段ボールSL
近づくと段ボール素材が良く見える
見た途端、ウームとうなりたくなるような、精巧な出来に驚いた。
黒色に塗っていれば、本物ではないかと錯覚しそうな出来栄えである。
一切着色していないので、段ボールそのもので出来ていることが良く分かる。
誰が、どんな目的で、こんなものを作ったのか気になる。
現場にいた職員に尋ね、また現場の掲示板を読んで、その作者の思いに敬服させられてしまった。
非凡な人とは、まさにこんな人のことを言うのかもしれない。
島 英雄のプロフィール
作者「島 英雄」氏は、幼少時代からの「原寸マニア」。機関車のあらゆる部位の寸法を測っては原寸妄想を膨らましていた。
東京で建築家をしていたころ病になり、絶望から救ってくれた食事療法のため、長崎県南島原に移住。そこで出会ったのが大量の有機野菜用の段ボール箱。 これだ!と思い、公園のD51の実測を重ね、
実測部位1,000ヶ所、スケッチ300点、設計図・工作図500枚によって、1,700個のパーツを完成させたと言う。
今年4月7日南島原市を出発し、各地で展示しながら現在福岡市で展示中。各地で展示しながら来年27年8月、東京の展示場に到着予定だという。
プロフィールに書いてある、
「夢中でやるから、面白い。」は、私にも共感できる生き様だ。