9月の「平和学習」で「原子爆弾の体験を語る」ゲストティチャー(原爆被害体験の語り部)を務めた小学校の先生と6年生一同から、「2016年度学習発表会」の招待状が届いた。
プログラムは6年生全員による「発信~未来へのメッセージ」、見どころとして「心をひとつに、『平和の大切さ』を伝え、6年生らしい最後の学習発表会を成功させよう!をスローガンに、取り組んできました。ひとりひとりの役割のがんばりと、全員のハーモニーの美しさとともに、みなさんに発信します。」とあった。
私はこの招待状のプログラムと見どころ読んだ瞬間、平和学習の時私の話を聞いてくれた生徒たちの、あの真剣な眼差しが思い出され、151名の生徒たちが平和への思いを一つにして発表会に臨んでいる様子がが伝わり、心に熱いものを感じ、喜んで出席させてもらった。
発表会は6年生全員参加の構成劇で、大事な場面は映像をスクリーンに映しながら、語る生徒、演舞する生徒、合唱する生徒、楽器演奏する生徒とひとりひとりが自分の持ち分を見事に演じ、見ごたえのある素晴らしい劇であった。
構成劇の様子(個人情報保護のため、画像はぼかし加工しています)
見終わった感想は、こんな素晴らしい発表会はここだけでなく、多くの被爆者、そして日本中の人たちに見てもらいたいほど心を打たれ、言葉に言い表せないほど感動を覚えた。
学校における日ごろの勉強に加え「平和学習」の一環として、原爆体験者の話を聞き、そして長崎で実際にその被害の様子を自分たちの目で見て聞いて学んだことを、1カ月余りのわずかな期間に見事に発表できた生徒たちに、惜しみない拍手を送った。
小学校での構成劇の様子は
私のホームページに掲載しています。
関心のある方は「小学校の学習発表会に出席(new!」をご覧ください。
私は被爆体験を話す度に、語り部活動の大切さと責任の重さを痛感する。
ある学校での証言活動の折、校長先生が述懐された言葉「学んだ知識で被爆実相を話す先生は、子供たちから質問されたとき、即座に回答できないことが多い。だけど被爆体験者は即座に回答されるので、生徒の心に響く」が、語り部の必要性を如実に物語っている。
この差が生徒たちの心に大きく響くことを、我々語り部は肝に銘じておきたい。
その語り部も、年々少なくなってしまう。
お・わ・り