生命力 [2007-05-12]

根性キンギョソウ
 我が家の門扉の片隅にちょこんと座るように咲いた花、キンギョソウ。
訪れる人の目を引くこの小さな花は、鉢植えでもなく、勿論植えたものでもない。
b0008825_17494359.jpg

何時ごろかはっきり覚えていないが、3月頃だったろうか、初めは雑草が生えたのかな?と思いながらそのまま放置していた。
コンクリートの上だから、そのうち消え去る運命だと思ったから。
 ところが少しずつ成長してくる様子をよく見ると、雑草ではなくどうやら花のようである。
だんだん興味が沸いて、よく観察していると、どうやらキンギョソウのようだと気がついたのは蕾が出来たころだった。

 それにしても不思議なこともあるものだ。10cm四方の格子模様を入れた、ごく浅い溝のコンクリートの上で成長するとは。
多分コンクリートに傷があって、その傷(裂け目)に実生苗が根を張っているものと思っていた。特別に水をやるわけでもなく、コンクリートは白く乾燥しているのだから。
5月に入り、ついに可憐な花が咲いた。
正にキンギョソウだ! 背丈は10cm程である。
b0008825_17502167.jpg

 初めて見る人は、キンギョソウの小さな鉢植えを置いているのだろうと思うらしい。でもよく観るとそうでないことに気がつき、一様に驚く。

 ある日、隣の方が、あまりの可愛さにそっと撫でるように触ったところ、このキンギョソウは、だるまのようにころっとこけてしまった。
コンクリートの裂け目に根を張っているとばかり思っていた私達が、そこに観たものは根が全くないキンギョソウであった。
良く見ると、根のところが丸く膨らんで根の痕跡が残っている。
それにしても根のないものが、風で倒れることもなく、萎れることもなくどうして元気に花を咲かせているのか理解できない。
正に驚くべき生命力である。
b0008825_17593810.jpg

「覆水盆に帰らず」で、この根性キンギョソウは、はからずも人間の優しさが仇となり、そのコンクリート上での生涯を閉じることになってしまった。
今は、水をたっぷりいただける土に囲まれ、静かに余生を送っているが、果たしてこの贅沢に耐えられるだろうか気になるところである。
[PR]
by matutaka31 | 2007-05-12 18:26 | 思いのまま | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://matutaka.exblog.jp/tb/6846808
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 根性キンギョソウに聞きたい ... こんなことが・・・ [200... >>