胃カメラ検査

 もうかれこれ40年近く前になるが、職場の定期健康診断で胃のバリューム検査で「胃潰瘍」の疑いが指摘され、有無を言わさず胃カメラ検査を受けさせられたことがある。

 検査は、当時の胃カメラを飲んだ経験のある人はうなずけると思うが、喉の麻酔はしていてもあの太い管が喉を通る時、激しくオエッ オエッを繰しに続いて胃の中をゴリゴリ捏ね回すような鈍痛、大袈裟な表現だがまさに七転八倒だったことを忘れもしない。
その結果は、「特に異常ありません」の一言で終った。
 私は胃カメラ検査を指示した医者に対し、内心、「このヤブ医者メッ!金輪際胃カメラなんか飲むものか」と叫んだものだった。

 その後毎年健康診断を受けているが、これまでに2回「胃カメラによる再検査」を宣告されたことがある。
 でも、私は初体験の悪夢が蘇り、なんとか胃カメラ検査をしないです済む方法はないものかと、都度担当医に子供じみた相談をしたが、若い医者に「もしかしたら貴方にとって100%かもしれませんよ」と脅されたこともあり、またある時は「この程度で胃カメラを飲んでいたら、日本中のサラリーマン全員がカメラを飲まなくちゃならなくなる」と妙な安心感を与える名医?にも出合った。
 そして、胃カメラ検査を逃れて、現在までなんとか生き長らえてきた。

 しかし、こんなことを今になって平気で言えるるのは、結果が良かったからであって、もし逆の場合だったら今頃私はこの世にいなくなっているかもしれないのだ。
 たまたま、検査を拒否するだけの体力に自信があったからで、その無謀な判断が「吉」と出たからいいようなもので、何時までも通用するはずがない。

 あれから40年、先月胃のバリューム検査を受けた結果、「胃カメラによる再確認の必要あり」と、通算4度目の宣告を受けた。「気になる影があるので、(写真の撮り方にもよるので心配ないと思うが)年も年だし、念のため一度胃カメラで確認しましょう」とかかりつけの院長にやさしく諭され、「最近の胃カメラは小さくなって、鼻から挿入するのでうんと楽になっていますよ」と念を押された。

 年を重ねるにつけ、体力の衰えを自覚しているうえに年も年だしと言われて、今回は院長の勧めにしたがって素直に検査を受けることにし、先週検査をしてもらったた。
 検査は、想像した異状に簡単でしかもほとんど苦痛もなく、約10分くらいであっけなく終った。
 最近の胃カメラに関する情報は一通り承知していたが、40年間の胃カメラの進歩は目覚しいものだと、改めて思い知らされた。
 結果は「特に異常なし」であった。

40年前と同じ「異常なし」であるが、今回の「異常なし」に私は満足している。
それは最近の医学・医療器具の進歩が、患者の不安と苦痛の軽減に大きく寄与していることを有難いと思うのと、医師とのコミュニケーションがうまくいったおかげだと思う。
加えて、年相応のいろんな症状に対する不安を何時までも抱え込んでいるより、早めにその不安を取り除いた方が精神衛生上にもいいことだと、私自身が素直に思えるようになったからであろう。
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by matutaka31 | 2008-01-23 22:02 | 思いのまま | Trackback | Comments(0)
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