先日仲間と、福岡市アジア美術館で開催された「ジュディ・オング倩玉 木版画の世界展」を観賞した。
歌手・女優のジュディさん制作の木版画が人気を集め、ウイークデイにも係らず、大勢の人が見事な作品に見入っていた。
恩光 櫛田神社(2015年)木版画 (会場で配布されたチラシより)
絵画の世界に付いて私は、自他共に認める100%オンチ!
だから木版画といっても、その技法も道具も全く知らない世界。
仲間にバレン(馬楝)と言われても、??。観終わった頃ジュディさんが使った道具の展示をみて、やっと納得する程度だから推して知るべし。世間知らずと云われれば返す言葉がない。
そんな絵画オンチが何故、木版画展に?
それは2年前の平成25年12月、九州市民大学で講師のジュディ・オングさんが木版画の話をされたとき、その素晴らしさに魅入られてしまって、一度実物を見たいと思っていたから。
展示作品の、なんと素晴らしいことか。何処が良いのか、何が良いのか、そんな評価は全くできないが、その作品一つ一つの素晴らしさは実感できる。
またその製作過程を通して、我々素人には気が遠くなるような繊細な技法が用いられ、それを成し遂げる集中力と情熱の並々ならぬものが伝わってくる。
芸能活動を続けながら、素晴らしい作品を創り続けるジュディ・オングさんの情熱に感動。
正に
「一芸に秀でるものは多芸に通ず」 を実感。
出来ることなら自分も、一芸に秀でることは出来ないが、小さなことでも良いから挑戦し続けるものを持ちたいものだと、密かに思う。そういう元気をもらった展覧会でもあった。
私には、まだまだ知らない世界がいっぱいあることを、改めて思い知らされた。
可能な限り、いろんなことを見たり経験してみたい。 そんな夢は、80歳の今でも止まることがない。
でも見たくも係りたくもないものがある。
それは、建前としがらみで厚化粧された政治の世界と、ポリシーが色褪せた組織。もうこの類の世界とのお付き合いだけは、真っ平御免被りたい。