昨夜テレビで、桜前線が東北に到達したと報じていた。
福岡の桜は、例年より10日も早く、3月20日頃にはほぼ満開になっていた。その後寒波が訪れたため、花が咲いている期間がいつもの年より長く、4月初めまで方々で桜の花が見られたのは幸いであった。
私もお陰様で、3月21日は舞鶴公園、3月29日は瑞梅寺川、そして30日には油山と思う存分花見を楽しむことが出来た。
舞鶴公園は、街中の公園だけに花見客でごった返して、とてもゆっくり桜の花を見て回る雰囲気ではないので、ただ花を見るだけで早々に退散した。
瑞梅寺川辺の桜並木は、静かな清流の両端に咲く桜が水面に映し出され、土手の青草と調和した隠れた桜の名所である。
華やかな桜のと対照的に、土手には名前のわからない可憐花が咲いていて、散策する人の心を和ませてくれる。
訪れる人も少なく、静かな雰囲気を好む人たちにとっては、のんびり過ごすことがが出来るお勧めのスポットである。
圧巻は油山の桜である。
訪れたときは満開をやや過ぎた感があったが、都会の雑踏から離れた自然公園の中腹一帯に広がる桜は、周りの木々の緑と調和した一大桜絵巻である。
中腹の桜の木の下で花見の宴を開く。
穏やかな木漏れ日の中で、清々しい空気がみなぎり、のどかな時が過ぎてゆく。
時折、そよ風に桜の花びらがハラハラとコップの中に舞い降りてくる。
近くの木ではメジロの大群が合唱する。
そして少し離れたところで、時折ヒヨドリのさえずりが聞こえてくる。
見上げると真っ青に晴れ上がった空に白い飛行機雲が一本スーツと伸びていく。
大自然に抱かれたような心地で 心が弾めば、自ずと会話も弾む。
訪れる人も少なく、自分達だけの至福の世界に浸っていると、時を刻むのを忘れさせてくれる、油山自然公園の桜である。
桜のスライドショウをご笑覧ください。