評判どおり、剣岳の雄大且つ厳しい景色と終始流れるBGMもすばらしかった。
剣岳山頂に三等三角点の設置命令を受けた7人が、想像を絶する苦労の末山頂に立ったものの岩場の険しさから三等三角点の設置を断念し、標石のない四等三角点を設置する、ただそれだけのストーリーだが、そのことに命を賭けた男達の情熱と葛藤、そして用意周到な挑戦は観る者を魅了する。
この映画の舞台裏は知らないが、聞くところによると、服装も装備も当時のままを再現し、雪崩のシーンは人口雪崩の実験施設で実際に雪崩ををおこして撮影する等、CGも一切使わなかったという。
それだけに全てのシーンは迫力十分である。
この映画の見所は、画面に展開する剣岳の厳しさやそれを克服する登山シーンはさることながら、目的を共有した男達の執念と、夫々の知識と経験を尊重し、心を一つにして目的を成し遂げる姿だと思う。
お陰で、三角点に対する認識を新たにすることが出来た。
この映画の主題となった
四等三角点とは (Wikipediaより引用)
設置間隔は約2km。
全国に約6万9千点。
柱石の一辺は12cm、破壊や破損に備えて、柱石の直下には盤石も埋設されている。
地籍調査又はこれに相当する調査の測量の基準点として、国土交通省土地・水資源局国土調査課の委任を受け、国土地理院が設置するもの。