2月には珍しい陽気に誘われ、昨日糸島市の山手方面に土筆採りに行った。
みんな同じ思いとみえ、方々に土筆採りの人影が見られた。
まだ少し時期が早いのか、毎年行き慣れた場所ではほとんど取れなかったので、別の場所に行ってみた。
イチゴの手入れをしていた農家のおじさんに聞いたところ、まだ時期が早いので、南向きの斜面を探せばいいよ、と親切に教えてくれた。
教えられたとおり南側の日当たりの良い法面を探したところ、形は小さいけれどおじさんが言ったとおりかなり生えていた。
採るときは夢中になってしまうが、持ち帰って「はかま」取りが大変だから、家内と二人分くらいの量で止める事にした。
この「はかま」取りは、根気がいる上、灰汁が強くて指先や爪の中まで色がついてしまうので、あまりやりたくない作業。
特に女性は嫌がるので、あまりたくさん持ち帰らないほうが賢明。
持ち帰って「はかま(節の周囲に輪生する葉)」を取り除き、茹でて灰汁をとり除き、我が家の季節の山菜料理「卵とじ」の出来上がり。
ほろ苦い独特の味が、晩酌の焼酎のお湯割りの肴にもってこい。
この時期、必ず2~3回は我が家の食卓に上がる、季節の旬の味の定席になっている。(^^♪
土筆は所によっては食べる習慣がないところもあるようだが、ここ福岡では春の山菜料理として人気があり、この時期、スーパーにも1パック100円で売られている。
実は子供のころ、私はこの土筆を食べた記憶がない。
春になると「つくしの坊や」ともてはやしていた記憶があるが、我が家では食べる習慣はなかったと思う。
その証拠に、あの終戦前後の食糧難のときでさえ食べた記憶がないから、・・・。
それなのに何時のころからか食べるようになっていた。
多分転勤族であちこち廻っているうち、子供達と野外に遊びに行くようになってからだろう。
食習慣はそう簡単に変るものではないが、このような特殊な料理は何かのきっかけで、その家の定番になることはある。