仲間との会話
「ズッキーニとキュウリは、似ているけど同じ仲間?」
「全然別のものだよ」
「だってどちらも、ウリ科でしょう?
「そのとおり・・・だけど・・・
ズッキーニはカボチャ属、キュウリはキュウリ属で、違うんだよ」
「なんだか難しいね・・・、属って何?」
太い方がズッキーニ、細い方がキュウリ
「高校の生物で教わった生物の分類、界・門・綱・目・科・属・種・・を思い出してよ。」
「もう忘れた・・・」(笑い)
種は世界中で同じものは一つもない、その品種固有の名前。
「科」が同じで次の「属」が同じであれば、同じ仲間。逆に「科」が同じでも「属」が違えば別の種類になる。
「品種の特性は、夫々学名で表されるでしょう。その学名は属・種の二名で表される仕組みになっているんだよね」
「植物の場合もこの分類法で仕分けされるので夫々の違いは、この学名の最初に書かれている「属」を見ればわかるよ。」
学名
キュウリ(Cucumis sativus L.):
ウリ科・キュウリ属のキュウリ
ズッキーニ(Cucurbita pepo):
ウリ科・カボチャ属のぺポカボチャ
つまりズッキーニとキュウリは、同じウリ科であってもカボチャ属とキュウリ属に分かれるように、形は似ているけれど別物である。
「これ以上聞かないで・・・、ぼろが出るから・・・」
話は代わり、我家の庭に
「ハマボウ」が咲いた。
雨に濡れて力強く咲くハマボウ
花は「オクラ」とそっくり!
この違いはどうだろう。
オクラの花→
では学名を見てみよう ハマボウは「あおい科」で、学名はHibiscus hamabo、つまり フヨウ(ハイビスカス)属の ハマボウ
一方オクラは葵「あおい科」で、学名はAbelmoschus esculentus、つまりトロロアオイ属のオクラ
科は同じでも、ハイビスカス属とトロロアオイ属の違いであって、いわゆる別ものである。
私たちが日頃目にする植物には、花やその果実に大変よく似ているものがあるが、果たして同じ仲間なのか別物なのか・・・いろいろ思いをめぐらすのも、楽しみ方の一つであろう。