「梅一輪 一輪ほどの温かさ」、子供の頃から慣れ親しんでいる季節の句だが、最近の新聞ではこんな長閑な文字を探すのが難しい。
なんとも殺伐とした事件が多い、この頃の新聞・テレビ番組にうんざりさせられる。
時には新聞も、季節を代表する日本の花で大きく紙面を飾ってほしいと思う。そしてテレビでもお茶の間にカラーで季節の移ろいを、もっと頻繁にアップしてほしいと思う。
何かと心がすさむ今日この頃、人の心が和む報道が、人の心を豊かにしてくれると思うのだが・・・。
ウォーキングの途中、あちこちで梅の花が咲いている。
もう春が来たかと思うと、心がウキウキして、元気がでる。
ご近所さんの庭に咲く白梅
梅の花を見るたびに、思い出す句がある。私が通う太極拳の先生が、“練習をたゆまず続けると必ずその成果は綺麗な花のように咲くものだ”と毎年この時期に、練習の合間に紹介される句である。
梅花耐風雪 到時放雅香 (梅の木は風雪に耐え、時到れば花が咲き、雅香を放つ)
梅の花が香ばしい匂いを放つには、風雪に耐える月日が必要になる。この辛い時期を耐え抜いてこそ、他の花と違う魅力を感じ、感動を与えるのだ。
何事も同様、毎日の努力を積み重ねていれば、必ずよい結果が得られる。・・・そのような励ましの例えによく使われる言葉でもある。
我家の枝垂れ梅も咲き始めた。
まだ2~3分咲きだが、近づくと芳香が漂ってくる。
まさに「梅一輪一輪ほどの暖かさ」
もう春はそこまで来ているようだ。
敏感に春を感じ取り一日一日と少しづつその姿を変える、自然との触れ合いが一層楽しくなる。
お・わ・り