長崎で71年前に被爆した稲の種を譲り受け、庭先で栽培し続けて早11年になる。その被爆後71代目になる被爆稲「物言わぬこの生き証人」の収穫時期を迎えた。
よく見ると黒色の籾や空籾が目立つ
相変わらず空籾が多い。
何年経っても元に戻れないことは、被爆よって稲の遺伝子が損傷(変化)し、新たな品種として固定してしまったものと解釈せざるを得ない。自然繁殖する植物界ではどんな現象が起きているのあろうか。もしかしたら人が気が付かないところで、自然界の生態系が大きく変わっているのではないだろうか・・・。そんな疑問が湧いてくる。
もし仮に、人間に被爆稲と同じような影響が出ると仮定すると、恐ろしいことになる。人の一世代はおおよそ30年だとすると、現在は被爆後2世代過ぎたばかり。今後全く影響が出ないと言い切れるのだろうか。被爆者が一番不安に思うことである。
被爆71年!もうこのようなことは、忘れてしまいたい、時にはそんな衝動に駆られることもある。
でも子や孫、ひいてはその先に生き続得ける人たちの健康と平和な暮らしを考えると、ひと時も忘れることはできない!
このような核兵器が2度と使われるようなことがあってはならないのだ。
また平和利用という大義のもとに続けられている原発も、核の危険にさらされることには変わりない。
一日も早く核兵器・原発をこの世から無くしてしまう運動を止めるわけにはいかない・・・。また来年も被爆稲を作り続けることだろう。
お・わ・り