「年をとると背丈が低くなる」、若い頃は高齢者を見てそう思っていた。人は20歳代で身長の伸びは止まり、その後は年と共に緩やかに縮んでいくものと思い込んでいたし、周りの高齢者を見比べて見ても何となくそのことが実感出来るような気がしていた。
80歳台になった今、背丈がある程度縮むのはやむを得ないとしても、高齢者の象徴みたいな前かがみの姿勢は一層背丈が低くなったような印象を与えるので、せめて姿勢だけは伸ばした状態を保ちたいものだと思っている。
先日受けた今年2度目の健康診断の時、身長を測定した看護士さんが記帳しながら復唱した「162.5㎝」が、私には心地よく響いた。日頃私は、自分の身長162㎝台をいつまで維持できるのかと心の隅で気になっていたので、162.5㎝と聞いたとき、縮んでいないな~と、微かな安堵感を覚えた。
そんな心地よさが手伝ってか、自分の過去の検診結果を引っ張り出し、記録されている身長を見てみた。
健康診断の都度の測定記録だから、測定時の体調によって値は多少変動するだろうし、また目測する看護師によっても失礼ながら2~3㎜程度の測定誤差はあるだろう。
でも20年近く同じ病院での測定だから、自分の身長の変化の傾向値としては十分判断できるデータである。そのデータによると、30年前の163.1㎝を境にその後若干縮んでいるが、この20年間身長はあまり変わってなく、概ね162cm台を維持していいることが分かった。
20年前の1997年12月: 162.9cm
7年前の 2010年11月: 161.8cm
5年前の 2012年11月: 162.4cm
3年前の 2014年11月: 162.5cm
今年 2017年11月: 162.5cm
注目されるのは、20年前の162.9㎝と今年の162.5㎝と20年間にわずか5mmの減少にとどまり162㎝台を維持できている点である。中でも2010年11月161.8cmと一旦減少傾向を示したときから今年11月までの7年間に、若干の変動があるものの、162㎝台を回復した点である。
この程度の身長の伸縮は、個人差もあり取り上げる程のものではないかもしれないが、私にしてみれば縮むものだと思い込んでいた身長が20年間もあまり変わっていないことを、私なりに注目したいところである。
身長が縮む大きな原因は脊椎を構成する頸椎、胸椎、腰椎の椎間板の変形や縮み、股関節、ひざ関節など縮み、それに猫背等の姿勢が大きく関わっていると思われるので、こうした要因を防ぐため私は日ごろ、脊椎を取り巻く筋肉の強化と姿勢を伸ばすことを意識していろんな運動を続けている。
そうした運動の中で効果的だと思われることを強いて言えば、12年前から続けている太極拳を7年前から週1回から2回に増やし、毎日行うストレッチにも太極拳の基本的動作を意識的に取り入れいるのが良い結果を生み出しているのではないかと、自分の生活習慣を良いように解釈している。
これからの太極拳の励みにしよう。
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