蘇鉄(ソテツ)は、この辺り(福岡県周辺)では寺院や公園等公共施設の敷地内に植えられている植物で、ごく普通に目に付く身近な植物である。
その蘇鉄について私は、最近、訪れた多くのお寺に蘇鉄が植えられていて、その植えられている位置は本堂の前と決まっている。しかもお寺によっては、本堂の前に左右対称に植えられているケースも多く、その樹勢もかなりの年数を感じさせる大きなものが多いのに気付き、何故?と疑問に思うようになった。
福岡市博多区明光寺(2017.9) 蘇鉄は、やせた土地でも育ち寿命も長く、樹高もあまり高くなく、落ち着いた雰囲気を醸し出すので、お寺の建物とうまくマッチする景観樹として好感を持たれるのかも知れない。
寺院にこの蘇鉄が植えられているのは、それだけの理由だろうか。蘇鉄が中国南部や日本の西南諸島に分布することから、仏教の伝来や教えと何か関係があるのではないのだろうかとも思い、訪れたお寺で、何度かその訳を訊ねたことがある。 でも、私が訊ねたお寺では、それらしい理由は聞くことができなかった。
何か手掛かりはないものかと、インターネットで検索してみたが、残念ながらそれらしい情報を得ることはできなかった。
長崎市興福寺(2014.8) 一般的な景観植物と同じように植えられているのだろうか。何か外に、理由があるのではないだろうか。私の疑問は今のところ解けないが、もしかすると私だけが疑問に思っているだけのことかも知れない。
(^◇^)
でもやはり気になるので、これからも、歴史探訪で訪れる行く先々のお寺で、折に触れ、和尚さんたちに聞いてみることにしよう。
インターネットで情報を検索したおかげで、今まで知らなかった蘇鉄に関することを、図らずも知ることが出来たのは私には収穫であった。
その幾つかををご紹介しよう。(興味にある方は、ネットで検索しては如何ですか)
●日本のソテツの三名木(いずれも樹齢1100年超と推定)
静岡県榛原郡吉田町の能満寺のソテツ
静岡市清水区の龍華寺のソテツ
大阪府堺市堺区の妙国寺のソテツ
蘇鉄の大きさもさることながら、その蘇鉄にまつわる伝説も面白い。
●蘇鉄の分布
日本の九州南端、南西諸島、台湾、中国大陸南部に分布。
日本の自生北限は鹿児島県の薩摩・大隅半島南端。主として海岸近くの岩場に生育する。
●蘇鉄という名前は、枯れかかったときに鉄クギを打ち込むとよみがえるという伝承に由来する。
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