一本の稲穂が語る放射線の恐怖

この写真に写っている一本の稲穂の物語
b0008825_10494355.jpg

 この稲穂は昨年私が鉢植えで栽培した、72年前長崎で原爆の被害に遭った、被爆稲の子孫8株約30本余りの中の一本。
 原爆の物言わぬ証人として、2006年から毎年栽培し続けてもう12年になる。
 そして今年もまた、73代目の被爆稲の子孫の栽培を始める。

 一昨日(5月28日)種まきの前処理として、発芽を促すために種籾を水に浸した。
種になる籾を選り分けるため、昨年栽培した稲穂の中から比較的に籾が良くついている稲穂一本を選んで、ばらした籾を水に浸した。(正常な籾は水に沈み、空籾や未熟粒は浮く)
b0008825_11081133.jpg

1本の稲穂をばらした籾75粒

b0008825_11152609.jpg



 水に沈んだ籾(正常な籾):33粒
 水に浮かんだ籾:42粒(うち未熟粒とみられるものが10粒)⇒空籾32粒
  
未熟粒の発生は栽培上の問題だとしても、空籾の多さに、改めて驚く。
 


 勿論この結果は鉢植えで栽培したものであり、水田で栽培した結果とは異なることは言うまでもないことで、この数値については異論があることは百も承知している。
 でもこの1本の稲穂は、「空籾が多い傾向は何時まで経っても変わらない」、「72世代過ぎても元に戻れない」という厳しい現実、そして原爆の放射線による被害の大きさを、私に強く訴えている。

 このように72年間(72世代)経っても元に戻れない事実を目の当たりにして私は、原子爆弾の被害を受けた稲が、放射能によって稲の遺伝子が損傷(変化)し、もう元の遺伝子には戻れない新たな品種として固定してしまったのではないかと確信すると同時に、原爆の悲惨さ・恐ろしさを改めて思い知らされている。

 論理は飛躍するが、仮に同じような現象が人に当てはまるとすれば、どうなるだろう・・・。考えたくないが、そんなことは100%あり得ないという説を未だに聞いたことはない。
  考えただけで、ぞっとする。恐ろしいことだ。

 私は今年も、この被爆稲の73代目の子孫の種籾を播いて、庭先で鉢植えで育てる。
 これまで12年間見守り続けた、物言わぬ原爆の生き証人、被爆稲73代目の子孫とのお付き合いが始まるが、多分これまでと変わらない冷酷な事実を突きつけられることだろう。
 秋の収穫期まで大事に育てて、結果を見届けようと思っている。

===========================





[PR]
by matutaka31 | 2018-05-30 11:13 | 思いのまま | Trackback | Comments(8)
トラックバックURL : https://matutaka.exblog.jp/tb/28339912
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by hibochan at 2018-06-01 07:44 x
七十年以上経過しても被爆米遺伝子破壊され実らないとは恐ろしい
原爆の恐怖が今更確認できました
生き証人育ててください
Commented by dojyou38 at 2018-06-01 17:33
福岡は入梅したようですね。
そして、田植えの時期到来ですか。
原爆稲育てて12年、頭下がります。
一度放射能で損傷した遺伝子は何年経っても回復しない証左ですね。
このような原子力を例え平和目的であっても、
使わない世界に早くしたいものです。
Commented by matutaka31 at 2018-06-01 21:11
hibochanさんへ
放射線の恐ろしさを、目の当たりにしています。
福島原発事故が、早くも風化しているような気がしてなりません。
原爆の悲惨さを一番知っている日本人が、なぜこうも無頓着なのか
理解に苦しみます。
Commented by matutaka31 at 2018-06-01 21:17
dojyou38 さんへ
私が恐れrのは、原爆被害の事実が風化していくことです。
世界で唯一の被爆国が、原発王国とは皮肉なものです。
今年も小中学校等で、被爆体験を伝える語り部の活動を
続けます。
Commented by tenpai8 at 2018-06-03 18:05
遺伝のキズ。全く歴史的に人類未経験の災難。
植物を通して人類への災害を未然防止する。
言うは簡単、核廃絶 無くて実現不能の命題ですね。
頑張りましょう!
Commented by matutaka31 at 2018-06-03 22:37
tenpai8 さんへ
国際的に世論を盛り上げ、核保有国が孤立するような事態を
創り出す。そんな息の長い活動に取り組んでいます。
私の存命中に実現できなくても、次世代に実現できればと
願っています。
Commented by taminamikawa1 at 2018-06-03 22:53
matutaka31さん  こんばんわ。
できましたら、この被爆稲の73代目の子孫の種籾をmatutaka31さんだけでなく、若い人にも引き継いで、子子孫孫まで育てられたらいいですね。  
Commented by matutaka31 at 2018-06-04 21:51
taminamikawa1 さんへ
アドバイス、ありがとうございます。
被爆体験の語り部として、いろんな学校で体験を話しますので、語りかけてみましょう。


<< ウォーキング 家庭菜園の今 >>