我が町の小さな自然共生型の池「ひょうたん池」側に植わっているシンボルツリーせんだんの木は、葉もすっかり落ち、枝の先には鈴なりのせんだんの実が青空を背景に浮き彫りになった。
山の木の実が無くなるこの時期、やがてここはヒヨドリ等野鳥がせんだんの実を求めて群がり、しばらくの間はその糞害に悩まされる。
でも自然との共生が特徴の憩いの場だから、自然の成り行きに逆らって苦情を挟む人もいない。
5本のせんだんの木(樹齢不明) 実はこの5本のせんだんの木のうち1本を残して、4本は間もなく伐採されてしまう運命に。
樹齢を重ねて木の幹の中に空洞があることがわかり、強風で倒れる危険があると判断した市は、次善の策として近々切り倒すことになった。
生い茂った緑に包まれるせんだんの木陰は、春先から初秋までの間自然の涼しい風が吹き、地域の人の憩いの場だっただけに、この木が無くなるのは寂しい限り。
でも周りに住宅が密集するうえ、訪れる人たちに被害があってはならないことだから、止むを得ないことである。
樹齢がはっきりしないこの老大木には、この地域の人間社会の移り変わりがどのように映ってきたのだろうか。
一方、私たちボランティアグループ「ひょうたん池花クラブ」のメンバーが毎週金曜日に管理しているこの池周りの花壇では、季節の花がこの寒風に耐えて、いつものように元気にきれいな花を咲かせている。
11月末に植え替えた花の苗も、無事活着し、色鮮やかに花を咲かせて訪れる人々の心を和ませている。
訪れる人々を和ませる花壇の花 その花壇管理で今年、嬉しいことが重なった。
町内の独り住まいの高齢者にこの栴檀の木の下でたのしい一時を過ごしていただく「せんだんふれあい会」の月例会で、私たちと一緒になって盛り上げてくださる民生委員のkさんから、ひょうたん池で咲いたビオラの種を昨秋採取して自宅で育てた苗をたくさん寄贈していただいた。
また別の園芸愛好家のMさんからも、自宅で育てたノースポールの苗をたくさん寄贈していただいた。
そのうえクラブのメンバーへのプレゼントとして、余分の苗まで分けてくださる気の配りよう。
ビオラもノースポールも元気に・・・ 少ない活動費でやりくりしている私たちのクラブにとって、購入苗を削減できるので大助かり。
でもそれ以上に嬉しかったのは、地域の人たちがこのように心のこもった支援をしてくださることで、私たちが大いに元気づけられることである。
このような心温まる好意に触れると、日頃何かと忙しい中やりくりしながら続けているボランティア活動も遣り甲斐を感じるもので、心から嬉しく、本当にありがたい。
そして このような地域の方々の支援があってこそ、ボランティアの効果がより大きくなることを確信する。
ハボタンを中心にパンジーが取り巻く(デザインはすべて女性メンバーのアイデァー) 寄贈していただいたビオラもノースポールも元気に育って、ひょうたん池周りの花壇を美しく飾ってくれている。
きっと来年春先まで、訪れる人たちを楽しませてくれるだろう。
こうして地域の人たちの好意に支えられ、このひょうたん池はこれからも地域の憩いの場として親しまれることだろう。
花期の長い「ギョリュウバイ」、(御柳梅の呼び名があるが梅とは全く縁がない)==================================