なるべく休まないよう週2回の練習を重ねてきた今年の太極拳も、26日のNHK教室の練習で今年の幕を閉じた。今年は7針縫合する頭部損傷に見舞われ、前年患った慢性硬膜下血腫の再発につながるのではないかと心配したが、大事に至らず、練習を続けられたのは不幸中の幸いとでも言えよう。

私がやっているのは健康太極拳。その動機は、太極拳に興味を惹かれたのではなく、自分の健康維持への思いから始めたのだったが、気がつけば、その良さを体感できるようになり、その効果を自分のものにしたいという願望が次第に強くなって、今では欠かすことができないライフワークになっている。
80歳台になった今でも年相応の健康を維持できているのは、いろんな生活習慣の積み重ねだから一概に言えないが、太極拳が一つの要因になっていると思っている。練習の後の気分の爽快さと食事のおいしさは、その効果の端的な表れだと思うし、持病の腰痛も気にならなくなったのもその大きな効果だと思っている。更に最近気がついたことだけど、年を重ねても身長が減っていなことが確認できた!これは今年の私にとって大きなニュース(^◇^)(このことは先にブログで詳しく書いた)
また、このような健康面だけでなく、太極拳を通していろんな人とのお付き合いができていることは、孤独になりがちな高齢者にとって得難いことで、80歳台になった今でも、一回りも二回りも若い人たちと一緒に練習できることは、大いに刺激になり大変ありがたいことで、私の日々を豊かなものにしてくれている。
そんな太極拳の練習を今年も無事楽しく過ごすことができたが、これから先どのような練習を重ねれば自分の健康につなげるかが、私の終わりなき課題であり目標でもある。
ここ1~2年私は、太極拳の教え「主宰於腰」(すべての動きは腰が中心となる)に意識を傾け、練習の時には腰の動きに重点を置いてきたが、来年は「腰」の動き加えて新たに、「胯」(くわ)を加えようと思っている。
(私の趣味が家庭菜園であることをご存じのお方は、「腰」と「鍬」ではないかと勘違いされるかも知れませんが、そうではないのです。これから書く「くわ」のことは、太極拳に興味のない方には判り辛い内容だと思われますので、この後の数行のフレーズはパスしていただいて結構です。)

これまで私は、片足に重心を移動させているにもかかわらず、重心がかかっていない方の足の動きが何となくぎこちなく、バランスも不安定になることが気になっていた。まだ脚力が衰えていない70歳台ではあまり気にならなかったが、最近脚力の低下とともにそのぎこちない動きが次第に気になるようになってきていた。
その原因は、「胯」からの運動軸が出来ていないため、膝に負担がかかってスムースな動きを妨げている、と先生に指摘された。
太極拳では 「腰」(一番下の肋骨のあたりから骨盤の最上端までの体の部分を指す)と「胯」(骨盤と股関節の部分)の役割を分けて、夫々のその効果を強調している。
片足立ちで重心を移動させ、力を入れず左右のバランスを保ちながらスムースに次の動作に移るには(虚と実をスムースに転換して)、腰の力が「胯」を起点とした運動軸で足まで伝わることが大切になる。この動作ができないと「膝」に余計な負担がかかり、動きもぎこちなくなってしまう。(重心移動の要は胯にあると言えよう)
このことはこれまで再三教わったことで十分理解していたつもりだけど、いざ連続動作になると、そのことが置き去りになってしまっていたことを指摘され、その動作が身についていなかったことに気がついた。

この動きは、言葉で言うのもイメージすることも簡単だが、体で覚えることは容易ではない。一にも二にも腰と胯をイメージしながら練習を重ねるしかないので、この先1年間の課題にしようと思っている。
それができれば、太極拳が一層楽しいものになり、80歳台でも、膝に負担がかからずバランス感覚も保たれる運動として幾つになっても続けることができるのではないかと思うので、是非その技を身につけたいと念じている。
私の健康と太極拳 ==============================